PRプランナー試験合格記2

PRプランナー試験合格者が教える!~試験について~

今回は「PRプランナー資格」に関する2回目のコラムです。
前回のコラムでは、PRプランナー資格の概要と資格取得のメリットについて紹介しました。2回目では、試験対策について紹介していきます。
前回のコラムをまだ読んでいない方は、ぜひご覧ください。

1回目:PRプランナー資格の概要と資格取得のメリットについて
2回目:試験対策について

目次[非表示]

  1. 1.試験対策
    1. 1.1.使用テキスト
    2. 1.2.1次試験
    3. 1.3.2次試験
      1. 1.3.1. 科目A:企業経営と広報・PRに関する知識科目B:マーケティングと広報・PRに関する知識科目C:コミュニケーションと広報・PRに関する実務知識
      2. 1.3.2.科目D:時事問題
    4. 1.4.3次試験
      1. 1.4.1.課題A:ニュースリリースの作成
      2. 1.4.2.課題B:広報・PR計画の立案作成
  2. 2.おわりに
    1. 2.1.WEBクリッピングサービスやリスクマネージメント、危機管理サービスを提供


試験対策

使用テキスト

試験対策としてのテキストや問題集は、以下のものを用意すれば問題ありません。注意点として、購入する際は最新版のテキストや参考書を選ぶようにしましょう。特に3次試験は2021年から試験の方式が変わっているため、古い年度のテキストでは試験対策が難しくなります。
 
1次試験・・・広報・PR概説(PRプランナー資格認定制度1次試験対応テキスト)
2・3次試験・・・広報・PR実践(PRプランナー資格認定制度2次・3次試験対応テキスト)
全試験・・・広報・PR資格試験 参考問題集

1次試験

1次試験では、広報・PRに関する基本的な知識が出題されます。
特別な対策は不要で、テキストを繰り返し読み込めば、合格基準に達することができます。テキストは全348ページと内容が分厚いので、一周して全体像を把握した後は、苦手な分野や馴染みのない単元を重点的に読み込むと効果的です。
 
また、参考問題集やPRプランナー資格試験のWEBサイトに掲載されている問題を解くことも重要です。過去問や参考問題を解くことで、出題形式や傾向を把握し、試験により適した対策を立てることができます。
 
広報・PRについて初めて学ぶ場合は、テキストの内容を理解するのが難しいこともあるかもしれません。その場合は、より平易な広報初心者向けの書籍などで広報担当者の役割や実際の業務を学んでから、テキストでより深い知識を身につけるとよいでしょう。

2次試験

2次試験は科目A・B・Cと科目Dによって試験対策は異なります。

 
科目A:企業経営と広報・PRに関する知識
科目B:マーケティングと広報・PRに関する知識
科目C:コミュニケーションと広報・PRに関する実務知識

 
2次試験は1次試験より専門的な知識が問われます。ただし、1次試験のテキストで出題される内容と重なっている箇所も多いため、1次試験の知識があれば勉強はスムーズに進むでしょう。
 
2次試験でも、公式テキストを熟読し問題集を解くことが基本的な対策となります。試験では、一部テキストに記載されていないような問題も出題されていましたが、合格点の60%以上はテキストの内容を理解することで十分に獲得できます。テキストで記載されていない問題に直面しても、慌てずに解ける問題から着実に解答することが重要です。

科目D:時事問題

出題範囲:政治・経済・国際・社会・文化・芸能・スポーツ
出題期間:5月の試験だと前年の10月~その年の3月、11月の試験だとその年の4月~9月
 
科目A~Cとは違い明確な出題範囲がないため、時事問題は試験対策が難しい分野です。
基本的な対策は、日常的に幅広くニュースをチェックすることがあげられます。また、下記のような時事問題を扱っているサイトを活用することもおすすめです。

https://jiji-mon.com/ (外部サイト)
 
ニュースをチェックする際は、単純な情報だけでなく、特徴や背景も把握するように努めましょう。例えば、スポーツ関連だと、出題期間にオリンピックやサッカーのワールドカップ、野球のWBCなどの国際大会が行われるときは、その話題が出題される可能性が高まります。ただし、単純に開催国を問うような問題ではなく、「パリオリンピックで新しく追加される競技は?」といったように一歩踏み込んで出題される可能性が高いです。
 
私が受けた時(2023年度5月)では、企業の不祥事に関する話題や海外の首相に関する話題、サッカーや野球の国際大会の話題が出題されました。その時も、単純な情報だけでなく、それぞれの話題に関連する特徴や背景が問われました。時事問題を勉強する際は、そういった点も意識してニュースをチェックするようにしましょう。

3次試験

3次試験は実務的な企画力などが問われます。また、1次・2次とは違い注意する点が2つあります。
 
①時間制限
1次・2次試験では、時間配分について心配する必要はありませんが、3次試験では時間配分が非常に重要になります。課題Aと課題Bを合わせてわずか120分で解く必要があるため、課題Aに30~40分、課題Bに70~80分、見直しに10分という目安で取り組む必要があります。
 
②コピー&ペーストができない
試験ではコピー&ペーストが出来ないので、全てタイピングで入力する必要があります。また、ショートカットキーも使用できないので、そういった機能を使用せずに練習するように努めましょう。

課題A:ニュースリリースの作成

課題Aでは、ニュースリリースの作成が求められます。企業が新商品や新サービスなどの発表を行うという設定があり、企業概要や内容の詳細が付記されています。
 
具体的な設問は、見出し、リード文、本文の作成です。それぞれの配点は、見出しが8点、リード文が7点、本文が10点となっています。見出しとリード文で半分以上の点数を占めるため、注意して取り組む必要があります。課題Aは減点方式で採点されるので、誤字脱字などのケアレスミスにも注意しましょう。
 
対策は、テキストや問題集を繰り返し解いて、基本をおさえた解答のフォーマットを身につけることです。試験で求められているのは、斬新なリリースではなく、与件の内容を正確に読み取り必要な情報を記載した、基本に忠実なリリースです。与件の中には、新商品やサービスの新規性や独自性といった特徴的な部分が記載されているので、そういった情報を見落とさないようにしましょう。
 
リリースを作成したことがない方は、プレスリリースの書き方に関するコラムなどを読んでみることから始めましょう。見出しは何文字程度で構成するのか、どのようなワードを含めると良いのかといった情報を確認した上で、試験の問題に取り組むことで、リリースの作成方法やポイントを把握しやすくなります。

課題B:広報・PR計画の立案作成

広報・PR計画の立案作成(課題B)は「コーポレート課題」と「マーケティング課題」の2つから選択することができます。試験では時間制限があることから、事前にどちらを選択するか決めておき、その課題に対応できるように準備をしましょう。私はコーポレート課題を選択したので、今回はコーポレート課題について説明します。
 
コーポレート課題では、平常時か緊急時、いずれかのケースの広報・PR計画の立案作成を行います。
平常時では、社内活性化や環境問題などの経営課題に対して、企業のイメージ戦略や広報活動の戦略を構築し、具体的な実行計画を立てる必要があります。

緊急時では、社員の不祥事や工場火災などの危機管理全般のテーマに対して、クライシスマネジメントのコミュニケーションプランを策定し、事態の収拾と信頼の回復を図る計画を立てる必要があります。
出題される企業の業種は多岐に渡っており、平常時・緊急時どちらのケースが出題されるか分からないため、どちらでも対応できるように準備をする必要があります。
 
設問は4つに分かれており、平常時の場合は以下のような設問が出題されます(実際の試験では異なる可能性はあります)
 
問1:これまでの市場や業界の動向をふまえた自社に関する現状分析と、目指すべき自社ブランド、企業イメージに関する目標と課題について、整理して記しなさい。(配点:5点)
問2:問1で整理した目標と課題に基づき、最も望ましいと思われる3年後のゴールを明確にしたうえでの広報・PR計画案の基本方針を提案しなさい。(配点:12点)
問3:問2で提案した基本方針に基づき、必要となるコミュニケーション施策(アクションプランを含む)について、メディアを含むステークホルダー別に記しなさい。(配点:28点)
問4:上記以外に検討すべき要素があれば記しなさい。(配点:5点)
 
対策は、課題A同様にテキストや問題集を参考に基本をおさえた解答のフォーマットを身につけることが大切です。コーポレート課題では独自性はあまり求められていないことが多いため、テキストなどを参考に基本的な解答のフォーマットを押さえるようにしましょう。また、課題Bは加点方式のため、とにかく最後まで書ききることが重要となります。
 
各設問へのアプローチとしては、問1では「企業の現状はどうなっているか」「その企業の目標は何か」「目標と現実のギャップは何か」といた点を意識して与件を読むことが重要です。問2・3では、1次・2次試験で学んだ知識を活かして、「目標を達成するためには何をすればよいのか」「どのような実行をどのステークホルダーに行えばよいのか」といった、基本方針や具体案を考えて解答するようにしましょう。問4では、問1~3で書けなかったことを記載してください。ただし、配点が高い設問ではないので、問4に時間をかけ過ぎないようにするのもポイントです。

おわりに

PRプランナー資格について、2回にわたって紹介いたしました。
PRプランナー資格は座学的なイメージを持たれる方も多いかと思いますが、資格試験を通して学んだ知識は実務でも十分に活用できます。自身の広報・PRスキルをさらに向上させるためにも、ぜひ挑戦してみてください。

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危機管理情報調査部
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